アメグラ2号のブログ

1980年代後半の古き良きビデオゲームのほか、オッサンの個人的備忘録

新型フリード ADASシステムは?

新型フリードのADASに関して分かってきた。

最近のフィット、ヴェゼルと同様にフランスのValeo社のシステムっぽい。

カメラ1台+ソナーで運転支援システムを動かしており、レーダーは未使用。

ホンダは今後は小型車に関してはこのシステムを起用してく予定らしい。

Valeo社はウハウハだなぁ。

 

ということで、前方に関しての下記機能はカメラ1台で処理していることになる。

・緊急ブレーキ

アダプティブクルーズコントロール(前の車両を追従走行)

・レーンキープ(ハンドル操作してくれる)

アダプティブドライビングビーム(自動でLow/Highビームライトの切り替え)

・標識の認識

 

いずれも「運転支援」であり、「自動運転」ではない。

あくまでドライバーが運転をし、それに対してサポートしてくれる、という仕組み。

 

それにしても驚くのがカメラ1台で処理している事実。

従来、もしくはトヨタシエンタでは、「カメラ+レーダー」で運転支援システムを動かしている。というのも、レーダーで前方の障害物(車、人、ガードレールなど)を検知し、カメラでさらに物体認識を向上させて「間違い」を減らしている。

レーダーの物体検出は「何かあるぞ」だけであり、それが何なのかは「なんとなく車かな」程度だ。昨今の技術ではレーダーで跳ね返ってくる情報だけである程度はそれが何なのかを特定できているのだと思うが、それだけでは不十分なのでカメラの情報も同時に使用することで「これは車だ」「こいつは自転車」「これは標識だ」と、前方の視界をあたかも「人間が見て認識している」ことを実現している。

 

一般的には、前方へ向けたレーダーは前方遠方に対して情報を得ることが得意だが、自車付近の特に横方面が弱い。走行中に横から飛び出してくる人、ひょっこり男のような自転車に対してはレーダーは苦手な分野だ。その弱点を補ってくれるのが視野角が広いカメラだ。

運転していてこんな経験はないだろうか?

左折しようと思って左側を注視していたら、右側から自転車が走ってきて焦った…。

このような場合、そもそも左前方を見ているので人では気づくことができない。しかし、後になってドライブレコーダーで見てみると「あ、確かに右側から自転車が来ていたなぁ」と。。。カメラはよそ見はせず、常に自車から固定された箇所を見ている=見守ってくれているので、人のように「見落とす」ことがない。これはとても助かる機能だ。

 

万能のように思えるカメラだが、一般的には遠方に対して弱い。

昨今起用されているのは単眼カメラ=目がひとつであり、遠近感をつかみづらい。

これは人間の目に例えると分かりやすい。自分の片方の目を手でふさいでみると、遠近感覚が鈍くなるのが分かると思うが、それがまさにこの「単眼カメラ」。

遠近感が鈍いのがカメラ、、、これを補っているのがレーダーだ。

 

レーダーとカメラは一心同体、二人三脚。お互いが持ちつ持たれつで支えあっている。

レーダー&カメラ、この仕組みが自動車の運転支援には必要だよね、という概念をぶち壊したのが昨今のホンダのフィット、ヴェゼル、新型フリードの運転支援システムだ。フランスのValeo社のシステムということだが、上記のカメラの弱点をどのように克服しているのかが謎だ。

 

カメラがとらえた情報は、分かりやすくいうと「小さく映っているもは遠くにいる」「大きく映っているのは近くにいる」ということ。

この小さいか、大きいか、という認識を瞬時に判定している、、、これがすごい。

おそらくは相当な機械学習をさせて「間違い」を極小にしているのかと。間違ったら事故ってしまうかもしれないんだから、相当な自信だよな、Valeo社。

 

■逆光、雨の日

カメラがすごいんだな。ということが分かったが、ただ心配なシーンはある。

現行フリードは日本電産エレシス製。

このフリードを過去に乗っていて運転支援機能が途切れる場合がよくあった。それは逆光の場合。単に逆光で運転し続けている場合は特に問題はないが、トンネルに入ってトンネルから出た直後、この1~2秒くらいにレーンキープアシストがOFFになったりしたことがよくあった。

人間の目でも「うわっ眩しい!」となって、猫の目がまんまるから、シャープな目玉になるのと同様に、入ってくる光を絞らないとよく見えないわけで、、、と、これはカメラのHDR機能というのがそれを解消してくれるわけだけど、要はカメラに写っている情報が真っ白では「なにがいるのかさっぱり分からん」となってしまうってことだ。

 

雨の日に関しては、相当な土砂降り、もしくはフロントガラスに水がだら~っと流れているような状態では、、、これもカメラは「なにがいるのかわからんよ」になってしまう。

加えて、雨の日にワイパーを動作させた場合、3秒間隔で動作するような場合は運転支援機能に問題はなかったが、ワイパーが常時動くような状態だとレーンキープはOFFになった。カメラの前をワイパーブレードが横切るのでこれまた「よく見えないからわからんのよ」ってことだろ。

ちなみにガラコをぬりぬりしてワイパー動作を3秒間隔くらいに動作させた場合はレーンキープ機能はしっかり動いていた。

 

ただ、この逆光、雨の日、ワイパー、これに全く動じないのはACC(アダプティブクルーズコントロール)だ。おそらくはレーダー単体で動作しているのかと、、、。電波は雨風、太陽光には影響なく反射情報を読み取れるみたい。(反射物体が電波を吸収してしまうものでなければという条件はあるが)

 

と、過去にフリードで実体験した内容が、現行のフィット、ヴェゼル、そして新型フリードではどのように改善されているのか気になるところ。

 

 

運転支援機能に関して思うところを書いてみたが、やはり人間ってすごいのねって感じ。それを限られたコストで機械化するってのは大変だなぁ。

一方で、人間では気づききれない限界をサポートしてくれる機械の存在は間違いなく必須となってくだろうし。

 

個人的には、まだまだ機械に全部をゆだねるのは怖い。

中途半端なシステムで、人が、特に子供たちが交通事故に遭うことはあってはならないし。